会長よりのご挨拶

当県人会の歴史は古く、その設立のきっかけは明治22年(1889年)まで遡ります。
この年の8月19日、台風接近による暴風雨で県下の各河川が氾濫し、
死者1,400余名(紀南だけで1,226名)という大災害が発生。
さらに、その3年後の明治25年(1892年)12月28日には、
南紀勝浦沖でサンマ漁船60隻以上が遭難、
乗組員229名が行方不明という大海難事故が起きました。
こうした相次ぐ災害による被災者、遺族を救援しようと京都在住の県出身者(特に紀南方面)が、
明治25年12月末に集まったのが、県人会のルーツであると伝承されてまいりました。
この時に、県出身の大先輩の方々は、故郷の2つの大災害を機に救援活動に立ち上がり、
それを通して連携を取り始めたのでした。
爾来、大正、昭和と活発な活動が展開され今日に至っています。(会長 川口 直也)